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2008年12月13日 (土)

チー

「HUA-HIN」はクルンテープから車で三時間ほどの距離にある
ビーチリゾートで、有名なパタヤとは逆側に位置し
タイ湾を東に望む街。

つまり海からは朝日が昇るサンライズビーチなわけであり、
「夕陽好き」の僕としてはそこがやや不満ではある。

「地球の歩き方」には取り上げられていないが、
クルンテープ在住のコン(人)タイの間では
「静かでいいところ」と、なかなかの評判のようだ。


新しく通い始めた学校の授業後、
「A.U.A」でも二時間ほど消化してから
午後四時過ぎにMヨと合流。友達のKンちゃんを待つ間、
大型スーパー某「テスコロータス」で買い出しを。

ウィスキイウォッカ炭酸トニックチョコレートポテチ
海苔スナックナッツ類カップラーメンフルーツなどなど。
もちろんレッドブルも忘れてはいけない。
テンションをあげるにはもってこいの一品だが、
カフェイン含有量が多いため、ちょっと危険なドリンクである。

例のごとくさんざん待たされた末やってきたKンちゃんは、
長身色白ロングの黒髪で化粧っけのあまりない
「ごく普通の若者」といった印象で、
とりあえず少しホッとした。

対するMヨはやや「やんちゃ系」の雰囲気であり、彼女が
某一流ファッションメーカーのショーの仕事のギャラで購入したという
「白のマツダ」で快調に海に向かう。
けっこう飛ばすが、まあ安心できる運転ではあった。

タイガール同士のトークはめちゃめちゃ早口であり、
ひさびさに会ったという二人は、甲高い声で、まるで
テープの早回しのような会話を続けるが、僕には
5%ほどしか理解できない。

流れる音楽はタイポップ、タイタニウム(ヒップホップ)などで、
なんとなく聞いたことがある曲も多いが、せっかちな彼女らは
ワンコーラスも終わらぬうちにどんどんチェンジしていくので
若干イラッと来る。

「ああ、せっかくいいところだったのに」という話だ。

まあよい。今度僕のために
「カラオケ練習用CD」を編集しておいてくれればそれでいい。

二十歳のKンちゃんは英語そこそこ、日本語もほんの少しできるので
コミュニケーションにはほとんど問題はなく、僕らは
後部座席で一通り挨拶程度の会話を交わす。

「フェーンマイミー(恋人いない)」という彼女は、僕に
それを信用させようとケータイの写真を見せてくるが、
もちろんプゥシャイ(男子)も何人か写っており、
「プアン(友達)」だという言葉を信じるほかない。

僕のキティー(カメラ)の中身も一通り見たが、
この時はまだ、何故か変態扱いはされなかった。

途中でガソリンを入れ、Kンちゃんが運転を代わり
僕が助手席に乗った途端ちょっとビビる。
見た目おとなしそうな彼女なのに、ドライヴィングはかなり
イケイケで、道路からはみ出して追い越しをしたりするのだ。

「チャーチャー(ゆっくりね)」「ヂャイエンエン(落ち着いて)」
などと僕が声を掛けても、一向に変化ないところを見ると
「ハンドルを握ると人が変わる」タイプなのだろう。


それにしても、僕は何故これほど
おまわりさんにチェックされやすいのか。

確かに、一見派手でやや目立つファッションなのかもしれぬが、
「帽子ヒゲメガネ」だけで人を判断してもらっては困る。

海に着く直前、予想通り検問があった。

タイのタムルーアン(警察)は、本当に本当に本当に厳しくて
もしなにかあれば、許してもらえそうな雰囲気はまったくなく
すぐに牢屋に入れられてしまいそうなのだ。

クルンテープでもそこら中にいるし、常に目を光らせていて
僕のような小心者は、悪いことをしようという気になど
これっぽっちもならない。

過去二度の「持ち(物)検(査)」でも、
何も持っていないことがわかれば、世間話などして
笑顔で手を振って別れるが、そうでなければ
「いったいどうなるのか?」と、考えただけで恐ろしい。

しかも、彼らは平気で、犯罪者を
さらに陥れるようなこともするらしいし、ニッポンジンの僕などは
金を取るための格好の標的となることは間違いなく、
実際、タイ人とフォリナーでは扱いがまったく異なる。

ライセンスをチェックしつつ助手席の方を覗き込む警官に、
いつものごとく「ニッコリ微笑み攻撃」を仕掛けるが、
どうやらそれも不発に終わったようで
「全員車から降りろ」と言われてしまう。

念入りに車の中をチェックし始める警官とは別に、
「男子二人はこっちへ来い」と呼ばれる。

Mヨが「チーチー(おしっこ)」と教えてくれた。

タイに来て三ヶ月と一週間。

ついに僕も、噂に聞いていた
「おしっこ検査」の洗礼をうけることとなったのである。

ケーサツというのはどうも苦手だ。
自分がやましくなかろうと、どうしても
冷静さを欠いてしまいがちで、なるべく普通にしようとするあまり
口数が多くなったり、余計なことを言ってしまいそうになるのだ。

検問所には警察官が5~6人いて、もし何かあっても
「買収」などできるような雰囲気では決してない。

「さっきレッドブル飲んだからなあ」などとジョークを言っても、
誰一人1ナノも笑わないような固い雰囲気の中、
トイレへ行ったばかりでおしっこなどそうそう出ないところを
透明のプラスティックケースになんとか絞り出して渡す。

チェック内容は、多分「ケミカル系ドラッグ」の反応であり、
そんなもの出るはずがないのに、どうしても
結果がちょっと気になる。

もしここで、
「ん?お客さん糖尿病の気がありますねえ」と言われても
「ああ、それならまだよかった」と思えるのではないか。

などとアホなことを考えるが、もちろん結果は「白」であり
最終的には女子二人もおしっこを取られ、
車の中を相当念入りに調べられた末、
やっと解放されたのである。

検問にひっかかっているのは、いかにも悪そうな輩だけであり
「何故オレが?」と思うが、運がいいのか悪いのか
必ずチェックを受けることを覚悟するしかないようだ。

「ヌアイマーク(めちゃめちゃ疲れた)」と、
何故かぐったりしてしまう僕。

海に着く前に、
一大イヴェントを終えたような気になってしまい
妙な満足感に包まれていたのは、
頑張っておしっこを絞り出したせいだろうか。


タイでの生活にほとんど不満はないが、
タムルーアン(警察)の厳しさだけは
どうもやっかいなんだよね。

もし将来自分で店をやる時に、
彼らと付き合わねばならないとするならば....。

そう考えただけで
けっこう頭が痛い

今日この頃なのである。


というわけで、
現時点でまだタイループが手元にないので
続きはまた明日ね。


*おまわりさんの写真はこれしかなかった。
Img_3169

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