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2010年5月10日 (月)

マイアオパクチー

「43-28」


なんのことだかおわかりだろうか。

結婚適齢期でもなく、足のサイズでもなく
「最高ー最低気温」である。

暑い。たしかに暑いぞ、最近。
いよいよピークを迎えているのがよ〜くわかる。

少し前まではけっこう爽やかな風が吹いていて、
プチベランダと玄関扉を少し開けておけば
部屋の中ではさほど暑さを感じなかったが、
それもいよいよ止まった。

昼間は滅多に外出しないが、数日前
ちょっとした用事で十二時前に出掛けたら、
あまりの陽射しの強さに気を失いそうだったし。

エアコンが好きではないのでそれでも
扇風機のみで暮らしていると、常に体から
「じわ〜っ」と汗が滲み出してくる感じだ。

新陳代謝新陳代謝。
シャワーは一日二度三度。
毛穴に汚れも溜まらない。

43℃は北とか東の地方だが、
クルングテープも今日の予報では最高気温
39℃であり、現在洗面所の温度計は
33℃と、室内はさほど暑くないのだ。

そして、今の所空気はまだ乾燥しているが
日によっては湿り気を感じる時もあり、早くも
六月終わり頃には突入するであろう
「雨季」の到来をイメージさせられる。

それでも在タイ歴二年目のオレとってみれば
「一番暑くてこの程度か」という思いだし、
とにかく間違いなく言えるのは、
「寒いよりよほどマシ」ということだ。


百貨店というものは、いつの時代も
テンションを上げてくれるものだ。

幼い頃、母親に連れられてよくデパートへ行った。
屋上で変な乗り物に乗ったり動物を触ったり、
最上階の食堂で旗の刺さったお子様ランチを食べたり、
地下食料品売り場でゆっくりと回転する山積みの
アメやゼリイなどのお菓子を眺めたりと、
そんなことでもずいぶんと楽しかった記憶がある。

何もかもがキラキラして見える。
百貨店のイメージは今も変わらない。

B.T.Sプロンポング駅前にある、某
「EMPORIUM」は、公園の横に立ち、上階が
「サーヴィスアパートメント」になっている高層建物内のテナントだ。

オレが一番好きなのはサイアムにある某
「SIAM PARAGON」で、通称
「エンポリ」にはあまり行かないが、例の
「赤服」が道路を閉鎖しているため、パラゴンを始め
「サイアム→プルンチット」地区にある
六、七軒はもうずっと閉まったままなので、
五駅ほど離れた場所にあるここは、最近どうやら
「ウハウハ」の様子である。

別に目的があったわけではなく、ニッポンから
旅行にやって来た女子友達を案内するため
久しぶりに百貨店を訪れたのだが、やはり
なんだか楽しい気分になっているのがわかった。

「5」くらいは脈拍数も上がる感じ。

特に、五階にあるスーパーマーケット併設の食料品売り場は、
とにかくおいしそうなものがところ狭しと並んでいて、しかも
普段はお目にかかれないニッポンの高級ブランドの商品や、
生ケーキジェラードワッフルクッキーチョコレートプリン(!)
焼売肉まんお好み焼きとんかつコロッケ海老フライなど、
許されるなら全部わしづかみにして思い切り
「ムシャムシャ」したいような衝動に駆られる、まさに
悪魔の聖域なのだ。

タイピープルにも大人気の某「モスバーガー」で、
「ちゃんとした甘くない」アイスコーヒーを飲みながら、その日
「何を食べに行くかミーティング」を終え、
スーパーでフルーツやお菓子やコスメを眺めた後、フリーザーに
整然と並べられたニッポンのアイスクリーム達を発見し、
オレのテンションはついにピークを迎える。

雪見大福抹茶小豆もなかカルピス超ふっくらふわふわなめらか
などの文字を見ると、いてもたってもいられない気持ちになるのだ。
ショーケース丸ごと部屋に持って帰りたい。
それが敵うなら悪魔に魂を売り渡してもいい。


さて、結局その日はイサーン&ラオ料理(踊り付き)の某
「ヴィエンチャン」というデカいレストランで
「辛い辛い」「暑い暑い」と言いながら、Cカ嬢の嫌いな
「パクチー」と闘いながら田舎の味を堪能した。

「タイが初めての人に喜ばれる」と聞いて連れて行ったのだが、
雰囲気といい味といい値段といい、正直なところ
いまひとつだったかな(*ごめんなCカ&Sキ)。

「タイのパクチーはあまり匂いキツくないよ。
前はオレも好きぢゃなかったけど、こっちへ来てから
全然平気になってむしろ好き♪」

と説明をしてみたものの、やはり嫌いな人間にとって
「ダメなものはダメ」なのだろう。

タイ料理には大量のハーブを使うし、極端なことを言えば
「何にでも入っている」パクチーを、オーダー時に
「全て取り除け」というのも酷な気がしなくもないが、
苦手な人がいればやはりそうするのが
ベターなのかもしれないね。

「パクチーの匂いがさほどキツくない」などと思うのは、
タイに住むうちに感覚がすっかり麻痺してしまったせいだろうか。
もしそうだとしたらとても恐ろしいことだ。つまり
他のものごとにもそれが当て嵌まるとすれば、オレは
いろんな面において鈍感になっているのかもしれない。

「恐ろしいのは慣れよりも麻痺」というテーマで、
後日詳しく検証してみよう。

「お寺巡り」や「水上マーケット」など朝早いツアー連発だったし、
お嬢様方を赤服軍団に近づけるわけにもいかず、パッポンの
「ゴーゴーボーイ」にはお連れできなかったが、
「夜の部は次回」ということで早めにホテルへ送った。


ニッポンから遊びに来る友達を案内するのはなかなか難しい。
「何を求めているか」は人ぞれぞれだし、
「タイの良さを感じてもらおう」と、こっちが
思えば思うほど裏目にハマることもある。

だから、結局は本人達に任せた方がいいのだ、と、
最近は思うようになった。
最低限のルールやマナーさえ教えておけば、
とんでもないことにはなるまいし。

てことで、彼女ら(妙齢の女子二名)には
「タクシーの運転手には悪い輩が多いし英語がほぼ通じないから
乗るならホテルとか店の前がいいし、行き先は本を見せたりして
ちゃんとわかる人に説明してもらうように」と伝えた。

タイは治安が良くてバッグなどは放っておいてもなくならないし、
スリなども他の国に比べれば少ないのでは。
ただ、タクシーにまつわるトラブルがとにかく多い。
普段あまり乗らないオレですら過去に何度か
料金を払わずに勝手に降りたことがある。

結局場所をよく知らなかったり、明らかに大回りしたり、
気が短いせいなのか基本的に運転も荒く、
ファンキイなドライヴァーに当たる確率も高い。
派手なリアウィングやスポイラーを付けている車は要注意だ。

だから本当は二日目の夜ごはん、某
「ソンブーンシーフード(タイ中華フュージョン料理)」にも
付き合えば良かったのだが、変に気を遣って
彼女らに任せたのだ。

それがよくなかった。

「ダマされて偽ソンブーンに連れて行かれたの」

夜中、やや興奮気味に電話口で声を荒げるCカ。
そんな話を初めて聞いたオレは驚いて詳細を尋ねる。

泊まっているホテルはまあそこそこのクラスで、何故か
冷蔵庫の上にコンドームが置かれているのはお国柄だろうが、
雰囲気も内装も決して悪くはない。
ところがロビイの案内係に
「ソンブーンに行きたいのでタクシー運転手に教えてくれ」と頼むと、
「ソンブーンなんてダメだ。もっとおいしいところを紹介する」
などとまるで悪質ツアーガイドのようなことを言ってきたらしい。

「これはアカン」と、斜め向かいにあるもうワンランク上のホテル某
「クイーンズパーク」まで行って、今度は
ちゃんと説明してもらってタクシーに乗る。

しばらく走ってから駅の名前を告げられ、駅の目の前にある
「ソンブーン」に到着したらしい。

「おいおいソンブーン(本店)は駅前ぢゃないぞ」
「そうなの。だから結局偽モノだったの」

小泉元総理大臣、秋篠宮殿下も訪れたという某
「ソンブーンシーフードレストラン」は、
「プゥーパッポンカリー」という、
蟹をココナッツミルク系のカレーで炒めて卵でとじる
代表的なタイ料理で有名な店だ(*元祖と謳っている)。

これはかなり濃厚な味だがマジでウマい。そして
「Lサイズ」でも700THBそこそこという値段の安さが、
この店のウリでもあって、実際安い。
*メニュウには殻を外してあるものもあり、こちらの方が
見た目はしょぼいが圧倒的に食べやすいのでオススメ。

以前、ナゴヤの某クラブオーナーT氏をお連れした時も、
「大の蟹好き」を自称するT氏が、ありとあらゆる蟹料理や、
「巨大シャコ」などをさんざん注文して、満腹で苦しくて
とても食べきれないほどだったが、それでも全部で
3000THBほどだった(お酒はビール一本)。

三人だったからひとり当たり1000THB、つまり
三千円弱ならかなりお値打ちと思える内容であり、
「ウマいウマい」と涙を流しながら(?)蟹にパクついた後
支払ったご本人もビックリして、次の日も時間がない中
無理して訪れたほどお気に召したご様子。

で、偽ソンブーンはというと、
「プゥーパッポンカリー」が2000THB近くしたそうで、
五品ほど注文して二人で
3000THBほど払わされたらしい。

「どうやらおかしい」と途中で気付いたらしく、会計の時に店員から
「ふん。お前らもダマされたか」的な「嘲笑」を受けたという。
まあそれは本人談なので何とも言えぬが、
「微笑みの国タイ」で受けるはずの
「穏やかな笑み」とは、どうやら種類が違っていたようだ。

「だから明日ホンモノに連れてって!」と言う彼女。

「同じようなメニュウだと思うけどいいの」と聞いても、
「ホンモノが食べてみたい!」と、譲らない。
どうやらよほど
「アタマニキタ」のだろう。

というわけで、再び待ち合わせをしたのが
「エンポリのヴィトン前」だったのだ。


百貨店の件がいつの間にか詐欺まがいの話になったが、
とにかくその日は待ち合わせより早めに着いて
ウィンドウショッピングをしたというわけ。

そして、一目で気に入ってしまったのがこのバッグ。
暗くて手ブレしちゃったな。*3200THBの10%割引で2880THB。
Img_7167

いや、ちゃんと話は繋がる。

「オニヅカタイガー」はアシックスの前身なんだね。しかも
「ヅ」は濁らずにオニ「ツ」カタイガーなんだ。
知らなかった。
シューズはタイでも人気があって、けっこう
履いている人を見かけるが、実はアレ屋台の靴屋さんで
ニセモノがたくさん売っているのだよね。

クオリティーがなかなか高くて、ついつい
「一足買ってみようかな」と思ったほどだ。
一足1500〜1700THBくらいだからけっこう微妙というか
「絶妙」な値段かな。
アディダスやプーマやナイキもあるがクオリティーは低いし、
ドイツ系に関しては個人的に好きなだけに許せないものがある。
クイックシルバー(?)もあるが、
これはなかなかよく出来ている。

とにかく、オレとしては
自分が身に付ける物に一切妥協する気はなく、
いくら値段が安かろうがニセモノなんてイヤだ。
*コンヴァースの一件は、どうやら
「ライセンス生産」のようだと、勝手に思っている。

ちなみにオンリイショップは初めて見たが、
「タイ生産か」と尋ねると「ヴェトナムです」とのこと。
スニーカーの素材のレザーはやわらかくてかなり上質だ。
ハイカットもあって相当カッコ良かった。
タイに住んでいると5500THBは少し高い気もするが、
今度一足買ってみようかな。

ところでだ。

ブランド品の時計にしろバッグにしろ靴にしろ、
これらはニセモノだとわかって買うわけだから、
安くてモノが悪いのは承知だし納得できる。

しかし、偽ソンブーンの話はワケが違うのではないか。
場合によっては知らぬまま帰国する可能性だってあるし、
かなり悪質なような気がする。

それではゴーゴーバーのオカマちゃんを、
「可愛いオンナのコ」と思って連れて帰り、
やっちゃっても気付かずに帰国するオヤジさんと一緒だ。
いやちょっと違うか。

「可愛過ぎる」オカマちゃんに罪はない(?)。

たしかにニセモノだらけの国だし、
そんなことはよくあるのかもしれないが、パターンとしては
タクシー運転手と店が結託してマージンが発生するというもの。
少なくともその分は値段に乗っかっているに違いないから、
「ぼったくり」と言っても問題なかろう。

後日こちらに住む知人にその話をしたら、
「あ、僕もそこ行きました。なんか
<地球の歩き方>に載ってるみたいですよ」とのこと。

Cカ嬢達に会って店の写真を見せてもらったら、
看板もロゴもまったく別物だが、間違いなく
「ソンブーン」と読める。

「タイの印象悪くなったよね」
「もちろんよ」

悲しい気持ちになったが仕方ない。
旅行者に対する感謝の気持ちを忘れて
そういった輩が野放しになっているのも
タイの本質的部分なのだから。

「自分さえよければそれでいい」

国民全員
「ヘンゲートゥア(121122我が儘)」。
大袈裟に言えばそうなる。

一昨年空港を閉鎖した「黄服」にしろ、今の
「赤服軍団」のデモにしたって
つまりはそういうことなのだ。
そんな勝手な行動によって
「国全体がどれだけ迷惑を被るか」なんてこと、
「誰も考えていないのではないか」と疑ってしまう。

相手の気持ちを自然に思いやれるニッポン人の
「心意気」を誇りに感じ、タイという国が
「まだまだ幼稚」であると思えてしまう所以だ。
驕っているつもりはないが、どうしても
そういう感覚をぬぐい去れない。

良い面もたくさんある中での
「陰の部分」だということか。

少しづつでも
変わっていく可能性があると信じたいものだ。


というわけで、
「蟹のカレー炒め卵とじ(プゥーパッポンカリー)*殻抜き」
「空心菜炒め(パットゥブンファイデェーン)」
「春雨のサラダ(ヤムウンセン)」
「エビの踊り(クンソット)」
「エビの酸っぱ辛いスープ(トムヤムクン)」
以上五品と小ライスとスイカシェイクとお茶で、締めて
1250THB也。

ひとり約1250円なら、充分
お値打ちなのではないだろうか。

しかしウマかったな〜蟹のカレー。
カレーと言ってもまったく辛くはなくまろやかでコクがあって
ごはんや炒飯に混ぜると絶品だ。
「コレステロールが....」などと言いつつも満腹で大満足。
やっぱりたまにはおいしいものを食べないとね。

あ。
しまった。
「マイアオパクチー(パクチー抜きで)」
っていうの忘れてた。

二日前の件(生春巻き全滅等)を考えれば、
オーダー前、店員にひと言告げるだけで済む話。

本当にすまない。

タイに慣れて、いや麻痺してすっかり
「ゆる〜く」なってしまったオレを
どうか許してくれ。

パクチーのように扱わないでくれ。

今回のタイツアーで君らがどう感じたのかはわからないが、
オレにとってとても勉強になったことだけは間違いない。

実際、こんな「争乱」のさなか
本当によく遊びに来てくれたね。

あらためてお礼を言おう。

ありがとう。

もしよかったら
是非

またおいでよ。


*「エンポリ」の紙袋。
Img_7174

某「オニツカ」とおなじフロアにて
衝動買いしてしまった靴(1790THB→30%off 1253THB)。
Img_7168

「hey DUDE shoes」とかいう訳の分からない名前。
どこの国のメーカーなのかさえよく分からない(伊か?)。
Img_7169

ところがこれ、とてつもない優れもので
「めちゃめちゃ軽い」のだ。しかもクッションが丁度いい堅さで
生地も通気性がよく、裸足で長時間履いてもまったく問題ない。
柄違いをもう一足買おうかなと思っている。
Img_7173

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