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2012年5月14日 (月)

テン(グ)ンガーン

劇的な幕切れだった。


イングランドプレミアリーグの最終節は、日曜日の夜
全ての試合が一斉に行なわれ、優勝争い、降格圏争い及び
チャンピオンズリーグ出場権争いがかかった重要な試合が目白押し。

午後九時。
パタヤー中のバービアのTV画面がサッカーの試合を映す中、
さほど興味はないけど、せっかくなので
「勝てば優勝決定」という某マンチェスターシティー戦を、
55THBのサンミゲルライトを飲みながら見る。

「プレミア推し」のタイには、某
「マン(チェスター)U(ナイテッド)」ファンがやたらと多く、
その店のもうひとつのメイン画面は音声付きで、
「キャーキャー」「ギャーギャー」と、皆
「赤い悪魔」の応援だ。

サッカーの話を詳しくしても仕方がないので端折るが、
ロスタイムのアグエロのシュートが、
どれだけ多くの人々の希望を打ち砕いたか。

人気チームには当然、ライバルや
「アンチ」が存在するわけで、まったく逆の、
それぞれのファンの反応がとても興味深かった。

「地獄から天国」
「天国から地獄」という気分をたった数分で味わう経験など、
人生でそう何度もないだろうし、あれほど
「ドラマティック」な結末も珍しいのではなかろうか。

両チームの関係者及びファン達は、おそらくどちらも
「眠れぬ夜」を過ごしたに違いない。と、あくまで
他人事のオレは、勝手な想像をしてみる。

いや、それにしても
オモロかったなあ。マヂで。
廻りの雰囲気につられて、こっちもついつい
コーフンしてしまった。

ま、これで各国のリーグ戦も終わって、しばらくは
寂しくなるのだけどね。


さて、パタヤーに来てから四日が経ったが、なんと
静かな生活だろうか。
うるさいのは朝方のニワトリの盛んな鳴き声ぐらいのもので、
都会を離れ、田舎に居を構えただけの価値はある。

散歩したり海をボーッと眺めたりして過ごしていると、本当に
「リタイア」した老人のような気分になってきて、頭の片隅に浮かぶ
「このままでいいのかな」という疑問さえ無視すれば、
「理想の暮らし」に、かなり近づいた実感が湧く。

こんなにストレスと無縁の生活をずーっと続けていたら、そのうち
「ストレスのないこと」自体にストレスを感じ始めるのではなかろうか。
などと、わけの分からない恐怖すら憶える。

今更説明するまでもなかろうが、仮に
「静か過ぎる」生活に飽きたなら、車で十分ほど走ればすぐに
「これでもか」というくらい賑やかな場所に辿り着けるわけで、
「どちらをチョイスするも自分次第」であり、そういった意味でも
「最高の環境」なのではないか、と。

昨日も、パタヤーでの専属マッサージ嬢(と言っても
四十二才のおばちゃんだが)を部屋に呼び、延べ
四時間に及ぶマッサージを受けながら
「もうこの人の言う通りにしてもいいかな」と、
心が折れそうになってしまった。


「その道十六年」のヴェテランであり、仕事で
韓国にも何年か行っていたというW嬢は、どうやら
タイでの安い給料がどーしても気に入らないらしく、
「ホテルの部屋まで行くから」と、当初から言っていた。つまり、
店にギャラを抜かれるのがイヤなのだろう。
店がなければ客も来ないわけで、そんなの仕方がないのに、
月給一万数千バーツでは不満らしく
マッサージを受ける度にいろんな話をしてくる。

「腕は確か」でかなり気持ちイイから、黙って
マッサージだけしてくれれば最高なのだが、おしゃべりな彼女は
「タイ語が話せるニッポン人を見つけたぞ!」とばかりに
「喋りまくり」であり、オレはいつも分かってもいないのに
「うんうん」と生返事。ただ、それでも充分な様子で、
サーヴィスは抜群であり、だから、いつも指名していた。

「ずっとタイに居たい」というオレに対し、
「いつでも結婚してあげる」と、やたらと
「偽装結婚」を誘ってくるW嬢。よーするに、
「ヴィザの問題」が解決するからだ。しかし、
彼女に何のメリットがあるのか分からず、まあ
「お金が目当てなのだろう」くらいに思って、今までは
相手にしなかったのだが、昨日、やっとその
「真意」が分かった。

「ニッポンに渡って働きたい」らしく、実際に何人か
マッサージ師の友達がTOKIOで働いていて、
かなり稼いでいるらしい。つまり、
「結婚してニッポンに連れて帰ったことにしてくれ」
という話だ。

だけど、旦那のオレが
タイに住んでいてはダメだろう、と言うと、
「いや、だいじょーぶ」と自信たっぷり。

実際にそんなことが可能なのだろうか。

もしそれが本当なら、オレはこのまま
パタヤーに住み続けるため、君の名義で
安い家でも買って、本当の本当に
「隠居生活」を始めてもいいぞ。と、ついつい
誘惑に負けそうになったのである。

最初は
「体も求められるのかな」とか、ひょっとしてオレのことを
「オトコとして見ているのか」とも思っていたが、
昨日部屋に呼んでみたら、どうやら
そうではなさそうだ。

「とにかくマッサージが大好き♪」という彼女。
放っておいたらいつまででもやっていそうで、昨日も
午後二時から始めて、
「やけに長いなあ」と思っていたら
TVの国歌を聞いて(タイのチャンネルでは
毎朝八時と夕方六時に流れる)、初めて
「あれ。もう六時ぢゃん」と気付いたのだった。

毎日四、五人の客を相手にしていたら、普通、休みの日くらい
「マッサージから離れたい」はずなのだが、かなりの
「変態」と見た。

実際、ニッポンに連れて行ったら、きっと
かなり稼ぐに違いないし、田舎で暮らす三人の息子にも
相当な額を送ってあげられることだろう。

そー言えば、ニッポンに居る時に
「戸籍を売ってくれ」なんて話があったっけ。

すでに汚れているオレは、どーせ
「結婚なんて二度とするか」と思っていたし、半ば本気で
「売ってもいいかな」という気になっていたけど、何故か
その話をしたらほぼ全員に反対され、
「そんなに倫理に反することなのか」と、
ちょっと意外だった。

考えてみれば
「ニッポンに行ける」なんて、
タイガールにとってはかなりスゴイことなのだから、
相当な額を請求せねばなるまい。

危うくダマされるところだったぜ。


ま、どちらにせよ、やっぱり
「偽装結婚」なんて良くないよね。

ひょっとしたら、いつの日か
本当に結婚したいと思う人が現われる......
わけないか。

ハハハハハ。


*「テン(グ)ンガーン(112222)」は「結婚」の意。

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