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2012年6月25日 (月)

チャンスィー

「四階か。ちょっと危ないなあ」


新居となるアパートの部屋のある階を聞いて、別段
冗談でもなく危惧するオレ。だって、
手足を骨折するだけでは済まないように思えたから。

痴話喧嘩の末激高して、興奮のあまり衝動的に
ベランダから飛び降りた場合の話であり、
ニュースを見ていればそんな話は日常茶飯事だし、もしも
「浮気がバレた」際、
「殺してやる」もしくは「チ○コ切るぞ」となるか、
「死んでやる」となるかと言えば、彼女は明らかに
後者のタイプなのだ。

前者のタイプなら、ベランダよりも
ハサミやナイフや包丁の置かれている位置に
注意するべきかもしれない。

まあ、結果的には
「三階に引っ越す予定です」と聞いて
一安心したわけだが......。


昨日の夜、Sンちゃんが
結婚の報告(及び事情説明)のためにわざわざ
パタヤーまで来てくれた。

「結婚します」と、友人男子が
婚約者を連れて挨拶に来れば、通常
「それは良かった。おめでとう♪」となり、二人の
「馴れ初め」に詳しいならば
「なんなら披露宴でスピーチでもしようか」という流れのはずだが
ここはタイであり、お相手もタイガールとなれば、
「おせっかい気質」のオレとしては
「ニッポン人としての心得」的なことを考えた末
「最悪のケース」を想定して、それに対する
「リスク回避」の助言をするのが役目なのではないかと
勝手に思ったりするわけで。

ただ、婚約者は確かに元
「泣く子も黙るゴーゴー嬢」とは言え、一般的に懸念されるような
「お金目当て」の結婚ではなく、ニッポンでいうところの
「結納金」の額もよく聞くタイ人同士の相場だし、そもそも
揉めた場合に根こそぎ持って行かれる恐れのある
「財産」自体が大した金額ではないと聞く。ならば
「入籍」云々の件にしても、さほど心配はあるまい。

それよりも何よりも、つい先日まで
「別れ話」を繰り返していたカップルが、何故急に
結婚することになったのかという件が気になる。
しかし、オレの心配とは逆に
女子側に大きな気持ちの変化があったようで、実際
「何か悩みや不安はないか」と尋ねても、彼女の方は
実にスッキリとした様子。おそらく
「オトコ関係」や「悪い友達連中」をすべて断ち切って
気持ちも吹っ切れたのであろう。
「マリッジブルー」になっていたのはむしろ
Sンちゃんであり、それは当然
「自由を失う」ことに対する覚悟との葛藤が故。

まあそれでも、揉めていた時期に
「こんなに人を好きになったのは初めてです」と、
純粋な瞳でオレに語った気持ちに変わりがなければ、きっと
うまくいくに違いない。

見事に結婚に失敗したオレが
「ネガティヴ」な発想ばかりして苦言を呈するのは、彼に
傷付いて欲しくないからであって、仮に
何かが起こったとしても大きなショックを受けぬよう
「免疫」を作っておくべきというだけの理由だ。
多少の喧嘩や揉め事など当たり前。それでも
二人が生涯幸せに暮らせることを願って止まない。

もしオレが彼の立場だったらどうだろう、と
考えてみる。

おそらく相手のことを徹底的に調べ上げ、
何代もルーツを遡った上で、過去現在未来において
自分により多くのメリットがなければ、
さっさと逃げ出すはずだ。

「結婚なんて<打算>以外の何ものでもない」と
心の底から思っているオレが、結婚で
幸せになれるはずもない。
幸せになるべきは、どー考えたって
Sンちゃんのような人なのである。


お寺ではなく親戚の家で開催される
結婚式はどうやら四時間程度とのことで、その後
パーティーはやらないらしい。
急な話だったしね。
急いだのには理由があったようだけど、敢えて
特筆すべきことでもない。

とにかく、オレの(余計な)心配を余所に
式は来週執り行われる。


「卒業」のラストシーンを
ついつい思い浮かべてしまう
「不埒」なオレを、どうか

許して欲しい。


*「チャンスィー(2311)」は「四階」の意。

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