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2013年3月 4日 (月)

物価上昇をきっかけにタイの将来を憂う

「私、来週ウボンに帰るんだ」


某「esso裏」のJ嬢に言われ、軽く
ショックを受ける。

「一時的帰省ではない」とのことで、半年強の間に
そこそこ稼いだからしばらくはだいじょーぶだろう、
という話だと思われるが、まあ、実際
子供がいない場合の出稼ぎならば
そんなものなのかもしれない。
友達のFン嬢はまだ居るらしく、金額も目的も
人それぞれだしね。

先日も
「昨日は十人を相手にしてクタクタだった。もう限界」
などと漏らしていた通り、特に若い女子達にとって
肉体的にも精神的にも相当しんどい仕事である件は
間違いあるまい。そしてそれは、仮に
客が少なくても同じことであろうと想像がつくし、
「一刻も早く辞めたい」気持ちだってよ~く分かる。

ようやくこなれてきたところだったのにな。
残念だが、まあ、仕方あるまい。

お金が尽きればまた戻って来る
「パターン」もよくあるので、それまで待つか。


さて、三月に入りあちこちで起こっている
「現象」がある。

「値上げ」だ。

普段、飲食関係のサーヴィス以外ほとんど使わないから
詳しいことはよく分からぬが、少なくとも、某
「マクドナルド」が各商品につき数バーツ、某
「au bon pain cafe」のコーヒーが5THB、そして某55
「◯◯◯」のドラフトビールが6THB。
「ペイバー」料金に至っては100THB上がってしまった。

いやいやいやいや。
コレは実際結構痛いわけで。

某「マック」の場合価格改定などしょっちゅうであるが、
他に関してはそーでもなく、例えば55バーでも、確かに
女子に払うチップ相場の額は上昇傾向にあったけど、
ドリンクやペイバーなどの基本料金まで上げられるのは、
正直かなり抵抗があるなあ。

「お抱え55嬢」が居る今は、特にね。

この状況だと、もう十数年来上がっていない
「タクシイの初乗り」料金35THBのアップも、いよいよ
「禁断」とは言えないのかもしれない。

まあ、タイの経済発展の流れを考えればある程度は
「仕方のない」部分もあるとは言え、現実問題
海外から移住してきている立場からすると、
「コストパフォーマンス」の計算を、そろそろ
「キッチリ」やり直さねばならない時期にきている。

ニッポン人からすれば、為替の件も含め
「なんでもかんでも安くてお値打ち」などと
余裕で言える状態ではとてもない。

「タイ永住希望」がかなり本気なオレは、まだ
他の国への移動を具体的に検討してはいないが、
ラオスカンボジアインドネシアマレーシアなど、
周辺諸国へ移るケースは増えるだろうし、知識として
「リスクヘッジ」は常に頭に入れて置きたいところだ。

ただ、個人的に気になるのは、この国の経済発展が
「実質的中身」をしっかりと伴ったものかどうかについて
考えた時、ヒジョーに不安になる件である。

中国のように、安い人権費と地の利から
諸外国の生産拠点として工場などを誘致し
発展してきたのは良いとして、いったいそれが
いつまで続くのか。車その他の工業製品はある程度
安定しているとして、それ以外も含め果たしてこの先
伸び続けられるかどうかは疑問だ。

では、他にどんな要素があるか。

タイの主要産業とはいったい何なのだ。

農業国としては確かに素晴らしいかもしれない。しかし、
昨年来のコメ輸出の問題もそうだが、野菜、フルーツ等
農産物全般において、品質、価格で
「他国に確実に勝てる」ものがどれほどあるか。

パパイヤ?マンゴー?バナナ?パイナップル?
普段スーパーで買い物をしつつ実際に食べていて
「コレ」といったものが正直思い当たらない。
フルーツなどは安いがそこまでおいしくもないし、
国産野菜なんてけっこういい値段がついているし。

「コメ」は確かに安いけど、あんな
「パサパサ」のマズい米よりも、もっと
「ジャポニカ米」を積極的に作ればいいのに、と思う。
そうなった場合、仮に、将来
TPPで除外されないことにでもなれば、おそらく
価格、品質でニッポン産に負けはしないのでは
(土壌の関係からか「コシヒカリ」はできないらしいが、
現状の「ササニシキ」「秋田小町」でも充分にウマい)。

とにかく、いつも思うのは、タイって
「オリジナリティー」がないってこと。

発展途上国がそうなるのは仕方ないとしても基本
「コピイ」ばかりで、例えば
「絵」にしても模写技術はスゴいのに、本当の
「アーティスト」が育たないとか、あとは
ミュージシャンなんかも、もう少し頑張ればいけそうな
「雰囲気」はあるけど、ニッポン人からすれば
「昔のニッポン」(フォーク、ポップス、演歌)に
似ている感じはどーしても拭えない。まだ
「ルークトゥン」「モーラム」の方が可能性はあるかも。

中国のようにコピイならコピイと割り切って、
「車」「家電」などのメーカーがどんどんできて
国内で商品が流通するわけでもないし、とにかく
「自分たちで何か作ろう」という意識に欠けるというか。

ちなみに、今使っているDVDプレイヤーは、某
「ACONATIC」というタイのメーカー製だが、
他の家電にまではなかなか手が廻らないようだ
(最近ではTVも作っているみたいだが)。

中国だってマレーシアだってインドだって、ちゃんと
車のメーカーがあって、おそらく国内では
そこそこ売れているはず。タイにこれだけ
車(完成品)や部品の工場があれば、そろそろ
「作れるのではないか」と思うが、中国のように
「技術流出」(盗む)がないのだろう。
あと、デザイナーも居なさそうだしね。

農作物にしたって、例えば
「品種改良」でもっともっとウマくて安いもの作るとか、
そーいう発想がなければ発展もしないはずで、どうやら
その辺りをサボっているのでは、と、ついつい
勘ぐってしまう。

来週、ニッポンから知人の
「インテリアデザイナー」がチームでやって来るが、
彼らに紹介するタイオリジナルのプロダクト商品など、
まったく思い付かない。例えば
エスニックブームだった頃のインドネシアの
バリ島の家具や雑貨などに該当するような、
具体的なものがなくて困っている。

ファブリックならなんとなくイメージが湧くけど、今更
「ジムトンプソン」に連れて行ったところでねえ。

話を戻すと、とにかくタイの経済発展の
「実態」が今ひとつよく分からないのだ。

このまま、賃金や物価や土地が上がっていったとして、
中国の二の舞になるまいか。

ひとつ言えるのは、おそらく今後の絵として
「先進国並みに」という発想がそもそもないのでは。
理由はよく分からぬが、
「南国気質」と言うか、よーするに、明日のことは
「なるようになる」的なふわ〜とした感覚が常にあって、
「生き馬の目を抜く」ような中国人とは感覚が違うのか。
中華系タイ人は多くビジネスの中心を担っているようだが、
彼らのアイデンティティーはすでにタイ人なのだろうしね。

同じ南国でも、せめて
シンガポール、マレーシア程度までは行って欲しいが、
難しいかもしれないなあ。

ま、経済の知識もないオレが
いくら考えても答えは出ないが、このままでは
すぐに頭打ちのような気がして、何とな~く
「不安」なことは間違いない。


いずれにせよ少なくとも今後しばらくの間、
お金の使い方には充分注意せねばなるまい。

置屋嬢の帰省なんて

どーでもいい話なのだ。

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