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2013年3月27日 (水)

カップ麺の蓋の恐るべき情報量

「案外この手のが一番ウマいんだよね~」


山のように積まれた
カップ麺の中から、その名も
「しょうゆラーメン」を選ぶ。

メーカーを見ると
「トップバリュウ」という、某
「ジャスコ(マックスバリュウ)」系の
「プライヴェートブランド」の商品だ。

パッケージにはいろんなことが書かれていて、例えば
「ノンフライ麺使用。一食当たり230kcal」とか、
「必要なお湯の目安量:350ml」などの他
「やけどに注意」「電子レンヂ調理不可」と、
「ピクトグラム」付きの表示の最後に
「移り香注意」の文字を発見。どんぶりの外から、
地面と平行に右から三本の
「→」が器の中に向かっている。

三本の矢!
なんとこんな所にも、流行りの
「アベノミクス」が!?

とは思わなかったが、そんな絵を見せられても
「移り香」の意味がまったく分からない。

そんなわけの分からないものに惑わされるはずもなく
ま、いっか。と、
馬鹿正直に(どこまで開けたってええやんけ!)
「ここまで開けてください。」と言われる位置まで
蓋を破った後、中のアルミを取り出してそれも破り
麺の上に粉スープをかける。

「スパッ」と、いとも簡単に裂ける袋。

ああ。ニッポンのパッケージはなんて
破りやすいのだろう。

海外に住むと感じる
「ニッポンの素晴らしさ」のひとつである。

ところが、再び蓋に書いてある文字を読み、
「ん?」と首をかしげてしまうことになる。

「<!>”安さ”のポイント 具とスープをひとつの
袋に入れることで、コストを下げました。」

まあ、そー言われてみればたしかに
「別々」である理由はそれほどないのかも。

いやいやいやいやいやいやいやいやいやいや。

例えもしそーであったとしても、わざわざ蓋の中央に
「!」マークまで入れて、ことさら注意を促してまで
消費者に伝えるべき話かね。

もちろん、某企業のブランド
「トップバリュウ」がいろんなものを省いて
商品価格を抑える的なコンセプトで作られた
「流通系自社生産メーカー」なのは承知の上で、そんな
「企業努力」を自慢気にアピイルされても困るし、
自分が買ったわけでもなくおみやげでもらっておいて
文句を言う筋合いはないかもだが、そんな風にして
「安さ」を全面に出されてはちょっと引いてしまう。

買っている自分が、何だか
情けなくなってはこないか。

これが
「デフレ」の行く末なのか。

それとも......。


こんな時、いつも思うのは
「ああ。タイに住んでいて本当に良かった」
ってこと。つまり、
「ニッポンに居たら、いつもいつもこんな
つまらないことでイライラするのだろうな」
と、この国のユルさ加減に心底
「ホッ」とするのだ。

たかが
「カップ麺」の蓋ごときにこれだけ多くの
「情報」を詰め込まれては、
「窮屈」で仕方がない。

なんぢゃ
「移り香注意」って。

ま、実際問題、タイに移住する半年くらい前から
精神的にかなりおかしくなっていたのも、おそらく
その辺りのことが原因だと考える。
タイに来てすっかり良くなったし、仮にあのまま
ニッポンに住み続けていたら、かなりの高確率で
「どーにかなって」しまっていただろう。

今思えば
「ゾッ」とする。

押し付けがましくて冗談の通じない、
何にも増して保身が優先される恐ろしい国。

そんなイメージが拭えない。

いや。
悪口はこれくらいにしておこう。

ニッポンのことは大好きだし、
愛してもいる。ただ、
タイガールに聞かれていつも答える通り、
「今のニッポンはつまらないから
戻りたくないし帰るつもりもない。
タイの方がよほど楽しいよ」と、心から思う。そして、
こんな暮らしができる自分が幸せだとも。


冷静に考えてみれば、ひょっとして
「薬味」と「スープ」をまとめて
「ひとつの袋」にすることを開発した研究者が、
あまりの嬉しさに
「この偉業を是非消費者にも共有して欲しい」と
販促部門に訴えたのかもしれない。

まあ、そうやってメーカーと共に
「成功」を分かち合うのも悪くないか。

そんな風に思えば、別に
「イラッ」とすることもない。

ああ。
オレもオトナになったものだなあ。


ちなみに
「しょうゆラーメン」は、
とてもとても

おいしかった。

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