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2014年8月18日 (月)

要注意!高速道路の料金所手前では追い越し車線を走るべからず

「しまった!ヤラレた」


「同じミスを二度繰り返すのはアホ(犬猫並)」という、
物心ついてからの教訓的視点から言えばただ単にオレが
愚かだっただけのこと。

同乗者が居て話に夢中になりうっかり失念していたが
(もちろんただの言い訳でしかない)、
同じ場所で同じようにケーサツ官に止められ、前回は
五百バーツもの大金を
「賄賂」として支払ったではないか。

そう。
あの時も今回と同様急いでいたし、実際やや
後ろ暗いところもあった。

そこはバンコクからパタヤ方面に向かうハイウェイ
「バンナートラッドロード」の料金所を過ぎた地点、
彼の言い分はこうだ。

「料金所の手前は最高速度60km/hなのに明らかに
オーヴァーしていたね。標識は見たでしょ?」

免許証を渡すと切符を切ろうとする(フリをする)彼。

違反切符を切られると、タイの場合
免許証を持って行かれた末、渡された控えと共に
管轄警察署に出頭し反則金を支払わぬ限り
返してもらえない(らしい)ので、急いでいるし
その行程がヒジョーに面倒な件もあり、どーしても
「ねえねえ、旦那」って話になりがちだ
(*あくまでも個人的見解)。

免許証の名前を読み上げる彼のセリフから、その
「予定調和」の会話はスタートする。

「イ、ス、ミ、ホンダー。おお。ホンダっていうのか?
お前ニッポン人だな」(やや威圧的態度に見える)
「はい。ヤマハでも構いません」(それに対し謙る)
「はははは。タイで何してるんだ」
「タイ語の学校に通ってます。この国を愛していて
この先ずーっと住みたいのです。実は今時間がないので、
なんとか見逃してもらえませんかね?」
「いやいやいや。あっちに居る担当者が確認して
オレが車のナンバーをちゃんと控えているし、全員から
罰金を徴収しているからダメだ」(ノートを見せる)
「これで何とかなりませんか?」(100THB札を一枚出す)
「貴様、オレを買収しようというのか!」(怒ったフリ)
「すみませんすみません。本当に時間がないので、
今日のところはこれで何とか勘弁して下さい!旦那」
(一枚追加し二百バーツを渡す)
「う~む。そこまで言うなら仕方がないなあ。
ま、オレも鬼ではないから今回は許してやろうか」
「ありがとうございます、旦那」
「本当にタイを愛しているのか」
「本当です。愛してます」
「よし。行ってよろしい」(微笑んで見送る)

状況、違反内容は問わず(多少の脚色はあるにせよ)、
毎度毎度ほぼこんな感じで流れるように話は進む。
いくら反抗しようが、彼らは
免許証を持ったままひたすら時間を稼ごうとするし、
違反について異議申し立てをしたところで、
「その筋の人」の理不尽な言いがかりと一緒で
まったく聞く耳を持たないことが分かってからは、
素直に二百バーツを支払うことにしている。
それが在住ニッポン人の相場だと思っているし、
よほど強欲なケーサツ官でない限りそれで通る。

「最初百バーツで顔色を伺ってから
二百バーツに増額する」という過程も毎回の
「お約束」であり、
「まるで吉本新喜劇のコントのようだな」と
つい笑ってしまいそうになる。いや、実際
「ニヤリ」としているのかもしれない。

彼らはある意味賢い。

タイの高速道路は通常最高速度120km/h制限であり、
料金所の手前何百メートルかで
「60km/h制限」に変わることは当然承知しているが、
現実問題それまで100km/h越えで走ってきて
自然にスピードを落としたとしてもなかなかそこまで
下がらないものなのだとは思う。しかも、
三車線ある一番右側の追い越し車線ではその確率
(制限スピードオーヴァー)はかなり高いだろう。
だからそのことを見越して、つまり
そこに目をつけた彼らは、おそらく
追い越し車線を勢い良く走ってきた車全てをチェックし、
ナンバーを控えた上で止めて
反則金を徴収しようとしているに違いない。
当然のことながらスピード測定器のようなもので
測ってなどいないのである。そして、ノートには
何行にも渡るメモの最後にオレの車のNo.が控えてあり、
「ほら。ここに書いてあるだろう?」と
得意気に見せられるのだった。

そこまでされれば、捕まった時点で
諦めるしかあるまい。だから、
積極的な55嬢にドリンクを奢るのと似た感覚で、
ケーサツ官にお小遣いをあげることとなる。
ある種の
「タイルール」と、オレ自身はほぼ納得した上
今まで仕方なく支払ってきた。


しかし、そこに第三者が居るとなると
ちょっと話が違う。

今回はたまたま在タイ歴が長い知人だったから
説明がスムーズにいったけれど、当然のごとく
そーでない場合もあるのだ。

例えば、タイのことをまだよく知らない
フツーのニッポン人であったならば、おそらく
「ドン引き」されてしまうかもしれない。
「倫理的」「道徳的」に考えた時、やはりそれは
「許されない行為」だと言えるからである。
もちろんそこは重々承知の上で、
「郷に入っては郷に従え」とばかりに、すっかり
感覚が麻痺してしまっているオレに対して
「ああ。この人はダメな人だ」と思うのは、
ある意味当たり前だ。

何年も前に、ウィスキイのボトルを半分くらい飲んだ後
バイクを運転中飲酒検問に引っ掛かり、よくある
「アメリカンジョーク」的
「いいケーサツと悪いケーサツ」の二人組に
三十分以上に渡って尋問を受けた末最終的に
200THBで許してもらい、しかも、そのまま
バイクを運転して帰った話を、
「笑い話」としてニッポンの友達に話してみたけれど、
ほとんど誰も笑いはしなかったし、
「それってどーなの?」と人格を疑われた。

金額や状況はどーであれ、
「ケーサツ官に贈賄」なんて、やはり
「シャレ」で済む話ではないようだ。

ひょっとして、オレはもう
「マトモなニッポン人」としての
フツーのお付き合いはできないのかもしれない。

「ふ」と我に返っては、しばしば
そんな風に思うことがある。


とは言え、オレはもう既に
「タイで暮らす外国人」としての
「アイデンティティー」を備えているワケで。
その分ニッポン人としての
「アイデンティティー」を失っているとしても
致し方ないことだ。と思う。
だからと言って、
平気で遅刻などしないし、納期だって
「キッチリ」守る。

「清く正しい」と胸を張っては言えないにせよ、
ニッポン人であることに

変わりはないのだから。

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